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「疲労感が抜けない」うつと疲れとの付き合い方を考える

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2022.5.4

私は疲れやすい。
うつ病の特徴の中に「疲労感・倦怠感」もあると聞きますし、その疲労感を引きずりながら頑張って何かを成し遂げると、さらに疲れてしまいます。

仕事、家事、育児、その他の日常的な活動が、あとから全て疲労としてドーンと襲ってくる。

執筆:和泉屋(いずみや) izumiya

  • 眠い
  • 起きるのが辛い
  • やる気が出ない
  • 仕事や家事に取り掛かるのにすごく時間がかかる

疲労感は、そんな感じで表に出てきます。ときには「トイレに行くのもめんどくさい…」と思うこともあります。

私は個人事業主として働いている他に、主婦と母親という役割もあります。

仕事には締め切りがあるし、洗濯物は溜め込めば着るものがなくなるし、特に育児は登校時間や習い事の開始時間など待ってくれないものばかり。

さらに私のうつの症状は疲労感の他に、パニック発作が目立つのですが、強迫観念も強い。

仕事や子どもの身支度、家の環境を整えることなどにプレッシャーを感じたりひどく焦ったり。「今(もしくは今日中などに)、やらなければいけない」と思ってしまい、できないとひどく落ち込みます。

そういう時に何かに追い立てられるように焦ったまま物事を進めてしまい、うまくいかず結局やり直したりすることも。

「今やらなくては」という気持ちがどんどん大きくなってきて、疲れているのに無理に家事をしたり仕事をして、その後2日くらい不調が抜けなかったりします。

ときには夜中に急に仕事の内容が気になりだし、動悸がして眠れなくなり、突然起き出してだいたいの目安をつけるまで仕事をしてしまい、次の日のスケジュールがめちゃくちゃになったり…

「子どもはちゃんと登校させたから、ちょっと休もう」。簡単なことですが、私にはそれができなかったんです。

もともと疲労感が強い症状があるのに、自分からもっと疲れることをやっているという自覚はありました。

まだ結婚していない頃、障害者手帳を取得する以前に、ある施設で受付の仕事をしていたときも「疲れていても頑張らなければいけない」という気持ちが強すぎて、結局休職しそのまま退職したことがあります。

「でもやらないといられないし、気になるし。すごく疲れてるけれどみんな疲れてるだろうし、私だけ甘えてられないし」

そんな気持ちで休職期間も焦りまくり、「とにかく休んで」という主治医や家族の言葉に従わず、朝早くから家事をしたり、手の込んだ料理を作ったり…とにかく何かしていないと落ち着かなくて、どんどん自分を追い詰めていきました。

昔からそういう性格なのか、病気の強迫観念の特性なのか…とにかく、休むことがサボっているようで抵抗感があり、とにかく疲労感を無視して突き進むタチなんです。

極め付けは、子どもが小学校に進学するときのこと。抱えている仕事や日々の家事に“進学の準備”という大仕事が加わりました。

子どもの新生活の出発に向けて、「親としてがんばらなくては」と意気込んでいたのもあり、給食袋やトートバッグ、そういった布もののグッズや最終的には給食で使うランチマットに至るまで全て手作りで用意しました。

子どもの選んだ生地で子どもが望むデザインで、かなりの時間をかけて小学校で使う布もののグッズを全て手作り。今思うと、いくつかは既製品を買ってもと思いますが、当時は必死でした。

かわいい筆記用具も探してあげなきゃ、記名もしなきゃ、あれもしなきゃこれもしなきゃ…その中に仕事の締め切りや日々の家事もあったら、疲れるに決まっていますよね。

子どもの小学校進学の前後は、疲れ切ってしまい、夜わけもなく涙が出てきたり「これはやばい」とさすがの私も気がつきました。

ずっと泣きそうな気持ちで、無理矢理動いていました。

いつも疲れていて、周りに当たり散らしたいようなイラつきが絶え間なく襲ってきます。

小学校の入学式から1週間くらい経ったとき、子どもと夫を送り出してから猛烈な怒りと悲しみで涙が止まらなくなりました。

無理矢理起きて子どもの髪の毛を整えて、身支度をさせて、仕事のスケジュールをチェックしながら洗濯をしていて、ふと「限界だな」と思いました。

子どもは元気に学校に通っていて、毎日楽しそう。夫も変わらず元気です。

空回りしているのか、泣くほど辛い気持ちになっているのは私だけ。しかもなんだか、自分で自分を追い詰めているような…

こんなに忙しいんだから、子どもの髪型は編み込みなどしなくても、ただヘアゴムで一本に結んでもいいし、洗濯は夫に頼んでもいいし、夕飯は出前でもいい。

それはわかっているんです。
でも、踏み切れない。

疲労感があることに、罪悪感もあります。

私ばっかり疲れた疲れたって言っていると、甘えてるように見えるかも。そんなこと言われてないけれど…自分は甘えてるような気がしてしまう。

家族を送り出した後、泣きながら1人でそんな事をぐるぐると考えていて、やっと。
やっと!
「休もう」と思ったんです。

家族を送り出してから、かかりつけ医から処方してもらっている頓服を服用してちょっとリラックスして、家事をする前にいったん寝てみる。

午前中に数時間、頓服を服用して寝ることを平日の日課に。

すると、あんなに悩まされてた疲労感が、ちょっと楽になった気がしました。

なんとなく「寝るなら、やることを片付けないと!」と思い込んでいましたが、午前中に数時間寝たところで世界はそんなに変わりませんでした。

むしろお昼ごろから仕事に取り掛かることで、集中できて、さらっと終わらせられることも増えています。

“疲れたら寝る”、こんなに簡単で基本的なことがうつを持っている私の疲労感には効果があったようです。

今までは夜になると、もう疲れて疲れて…子どもをお風呂に入れなくては!という使命感で、お風呂も無理矢理一緒に入っていましたが、子どもが少し大きくなり1人で入浴できるようになったこともあり、最近ではスキンケアをする余裕も出てきました。

「やらなければ、今片付けなければ」に突き動かされて、もともとある疲労感に疲労を重ねていたときよりは、少し落ち着いて暮らせているのかなと思います。

とはいえ、昔から持っている、うつ由来の疲労感が消えたわけではないんです。

それはもう、なんだかずっと、体のどこかにいます。疲れやすくて、動くのが大変。

今は焦らず自分を追い詰めず、午前中に数時間寝るなど“疲労感にスポットを当てる”ことで、疲労感に対する根本的な解決はしていないけれども、できる限り対処していきたいと思っています。

あんなに抵抗感があった「ひとまず休む」ということが、こんなに効果があるなんて…

「そんなことにも気づかなかったの?」と思われてしまいそうですが、渦中にいると何も見えなくなってしまうんですね…

子どもの進学でキャパオーバーになったことが、むしろいいきっかけだったのかもしれません。

今日もなんとなく体がだるく、眠気が完全にはとれず、疲れています。

でも午前中、目覚ましをかけずに数時間寝たのでちょっと動けるようになりました。仕事もきちんと進められています!

まだまだ焦ってしまうけれど、思い切って寝る!割り切って休む!

当たり前のことのようで、私にはハードルが高いこれらを意識しながら、これからもうつや疲労感とうまくつきあっていけたら…と、自分の意識を変えていきたいと思っています。

フリーランスのWEBライター。父親からの虐待を受けて育ち、パニック障害・鬱・不眠などの精神疾患があり手帳3級所持。現在はワンオペ育児をしながら、在宅ワーク中。23年一緒に暮らした猫を看取ってからは3人暮らし。母親業と仕事と家事でいつも疲労困憊。パンを焼いたりミシンを使ったり、手仕事が好き。「障害がありながら母として働く」ことの現実を綴っていきたい。

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