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「PC業務×リモート」地方と都市部をつなぐ就労継続支援A型事業所 パーソルネクステージ株式会社 代表取締役社長 吉岡直登さんインタビュー

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2022.5.26

『パラちゃんねるカフェ』がお届けする障害者雇用に取り組む企業インタビュー。今回は、大手総合人材サービス パーソルグループで就労継続支援A型事業を運営するパーソルネクステージ株式会社 代表取締役社長 吉岡直登(よしおかなおと)さんに設立の経緯や今後の展開などさまざまなお話を伺いました。

執筆:パーソルネクステージ株式会社

はじめに

パーソルネクステージ株式会社は、“障害のある方がはたらくを楽しみ、日本社会の次のステージを共に創る”を目標に掲げ、障害者雇用の課題解決を目指す就労継続支援A型事業所の運営会社として2020年9月に設立されました。

同社はグループ売上高9,507億円、グループ従業員54,760人、国内468拠点を誇る大手総合人材サービス パーソルホールディングス株式会社のグループ会社として障害福祉サービスを提供し、地方と都市部の障害者雇用における格差を「PC業務×リモート」を活用することで解決を目指しています。

今回は、パーソルネクステージ株式会社 代表取締役社長 吉岡直登さんに設立の経緯、サービスの特徴や今後の展開についてお話を伺いました。

『パラちゃんねるカフェ』がお届けする障害者雇用に取り組む企業インタビュー。障害者雇用を推進している企業やこれから働こうとしている障害のある皆さまに、ぜひ読んでいただければ幸いです。

地方の障害者雇用がもたらす社会的インパクト

2020年9月に設立されたパーソルネクステージは、2021年2月に福岡県に開設した後、同年10月に鹿児島県、2022年1月に大分県、同年4月に長崎県へと九州地区を中心に急速に拠点数を増やしています。


都市部と地方の障害者雇用を比較すると、地方は求人数が圧倒的に少なく、職域の幅も限定的です。また、テレワークの導入率も低く、少しの条件が整えば一般就労で働ける方々でさえも選択肢がなく、福祉的就労で働く方々も少なくありません。

私たちは、「PC業務×リモート」を活用することで地方の人材と都市部の求人をマッチングし、地域雇用の活性化を実現できると考えています。


パーソルグループではパーソルチャレンジ株式会社、パーソルサンクス株式会社、パーソルエクセルアソシエイツ株式会社と特例子会社3社を有し、既に障害者雇用に積極的に取り組まれています。なぜパーソルネクステージの設立に至ったのでしょうか。


パーソルグループは“はたらいて、笑おう。”をビジョンに掲げる総合人材サービス会社ですが、全国にはまだ十分な就職サポートを実現できていない方々が存在しています。その中でも潜在層を含めた障害者人口は約10%と言われており、当事者を支える親族などを含めると人口の20%近くの“はたらいて、笑おう。”を実現できていない可能性があります。

地域性により選択肢の限られた障害者とそれを支える周囲の自立がもたらす社会的インパクトは2倍以上になると考え、就労継続支援A型事業所の設立を決意しました。


パーソルネクステージ株式会社のオフィス風景

パーソルグループにしか実現できない就労継続支援A型事業所+α

パーソルネクステージでは、身体障害、精神障害、発達障害の方々が事務系・WEB系を中心に業務に従事しています。

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・事務系
受注登録、求人原稿作成、記事作成、マニュアル作成、翻訳業務、データ集計、データ入力、データクレンジング

・WEB業務
コーディング、Wordpress記事作成、ロゴ・バナー等の作成、動画作成、データ分析、サイト保守運用、SNS監視、HP作成、システム開発
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就労継続支援A型事業は全国に2623(2020年10月時点)事業所があると言われています。PC業務に焦点を当てたA型事業所も存在する中でパーソルグループとして福祉サービスに取り組む強みは何があるのでしょうか。


パーソルグループが持つ「採用力」「営業力」は強みです。A型事業所の多くは、就労訓練、採用(利用者募集)、就職先の開拓を一手に担う必要があり、手が回らず受動的な採用や不十分な就職斡旋も少なくありません。


私たちはグループの力を活用することで事業所は就労訓練にのみ専念することができ、なおかつ、採用や就職先の開拓も手を抜くことなく能動的に活動を続けていくことができます。また、「資金力」も大きな強みの一つです。福祉サービスの本質からズレることなく、社会課題の解決のために全国へ急速な展開を実現できています。


2022年6月には北九州オフィスでのプレオープンも予定されています。今後の展開について教えてください。


まずは3年で10拠点。九州だけでなく、全国各地方都市へ展開していきます。また、それぞれが理想とするはたらき方を実現し続けるには、ビジネススキルの訓練以上に複数の職種における実務経験を持つことが大切です。そのためにも私たちは、就労訓練や福祉サービスの場としてではなく、一般就労に最も近い存在としての就労継続支援A型事業所を実現したいと考えています。


パーソルネクステージ株式会社 代表取締役社長 吉岡直登さん

取材後記

吉岡さんの「どうすれば就労支援が適切にできるかを考えているだけ」という言葉がとても印象に残るインタビューとなりました。

福祉サービスにおいては、不正受給や補助金・助成金を目的とした利用者募集などのトラブルも問題視されており、背景には経営の難しさも一つの原因として存在しています。

大手総合人材サービスのパーソルグループだからこそ、利益重視にならず継続的で本質的なアプローチが実現できるのではないかと期待感が膨らみます。就労訓練ではなく、実務経験を積みたい方はぜひホームページをチェックしてみてはいかがでしょうか。

パーソルネクステージは、“障害のある方がはたらくを楽しみ、日本社会の次のステージを共に創る”をミッションに設立、「就労継続支援A型」事業を展開しています。障害の状況に応じた多様なはたらき方を提案するとともに、企業の障害者雇用におけるミスマッチを解消することで、障害のある方の「はたらいて、笑おう。」の実現を目指します。

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