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どうしてこんなに締め切りに対して焦ってしまうの?

~「早く仕事を仕上げないと!」をどうにかしたい~

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2022.5.27

うつとパニック障害とも長い付き合いになってきた私ですが、とにかく疲れやすい。脳がオーバーヒートする感じや、起き上がるのも辛いくらいの疲労感をよく感じています。

前回のコラムでは、その疲労感についてお話させてもらいました。

今回はその疲労感にもつながっている、仕事の納期や締め切りに対する焦りに焦点を合わせてお話してみたいと思います。

執筆:和泉屋(いずみや) izumiya

障害者手帳を取得した後に出産を経て、自宅で個人事業主として働いていますが、事業内容はライティングが中心。業務委託で仕事を請け負っています。

そうすると必ずついて回るのが、締め切り。

実は私は、一回も締め切りに遅れたことがありません。予定を調整して仕事を収める、ということはできています。

それにもかかわらず、私はとにかく締め切りが怖い。「なるべくその日までにお願いしまーす!」的なざっくりした締め切りだとしても、それに遅れるのが怖くて仕方がないんです。

では具体的にどんなことに対して焦っていたり、締め切りに対してどんな気持ちで対応しているのか?というと…

ズバリ、「早くこの案件を終わらせて楽になりたい」という気持ちが一番強い。

しかし個人事業主という仕事柄、一件も締め切りを抱えていないというのは仕事の依頼がないということ。それはそれで「仕事がない!」と、焦ってしまう…

仕事を依頼されない焦りと、仕事を請け負ったら締め切りがあるという焦り。どちらにも追い詰められている気がします。

たくさん案件を抱えていれば、「仕事がない!」という焦りからは解放されるのですが「早く仕事をしなければ…」という思いがずっと心に引っかかって、夜中に突然思い出して眠れなくなりパソコンに向かって無理矢理仕事をしたり。

こんな仕事の仕方が効率がいいわけはないし、それもよくわかっています。

でも一度焦り出すと止まらない!自分が安心できるところまで何かをしていないと、呼吸が浅くなってきて苦しくなります。パニック障害による過呼吸の前兆、という感じでしょうか。

それでも私はどうやら仕事がわりと好きで、仕事でしか得られない達成感もあります。自分が書いたものがメディアリリースされるのは嬉しいものです。

そもそも、お金が必要なので働かなくては…!
締め切りにも仕事自体にも、全てに焦ってしまう日々です。

仕事や締め切りに対するこの焦りがうつ由来のものなのかはわかりませんが、全く関係がないとも思えません。

障害がある事実は変えられないし、仕事をやめるわけにもいかないのなら、時には薬などもうまく使いつつ締め切りに対する焦りにしっかり対処していかなければいけませんよね。

もう一度言いますが、私は一回も締め切りに遅れたことがないんです。

そのスタンスで5年ほどライティングの仕事を請け負っているので、もし緊急事態が起こればどのクライアントさんも数日くらいなら待ってくれると思います。

でも焦ってしまう!

そこでちょっと自分の働き方について、考え直してみました。
前回の疲労感のコラムに通じるところもあると思いますが、ひとまずこんなことに気をつけることに。

  • 焦る性分であることをしっかり意識して「今自分は焦っていて空回りしている」という事実を受け入れる
  • 週末は家族と過ごすことをメインとして、焦りからやたらと仕事に手を付けないようにする
  • 締め切りに余裕があるなら前倒しにして詰め込まず、仕事をしない日を作る
  • 基本的な仕事の数を減らす

これらに気をつけることで、“締め切りに対する焦り”から少し自分を遠ざけてみました。

以前は仕事をしない日を作ると、もう二度と仕事がこない気がして怖くて仕方なかったのですが…よく考えたらクライアントさん達としては締め切りにさえ間に合えば、私がどういうスケジュールで仕事を進めているのかなんて分からないですよね。

納期通りに納めさえすれば、空いた日を作ってもいいはず。そう思い無理に前倒しせず、今日は仕事しない!と決めたら、後回しにしていた細かい家事に手をつけられました。

例えば冬服を洗って畳んで、防虫剤を入れて引き出しにしまう。これって仕事で焦りまくってた時には、できておらずすごく適当にしてきた部分です。

子どものお下がりをきれいに梱包して友達に送る時には、ちょっとした手紙もつけたりもできました。

前述のことに気をつける前は、納品した後の連絡がまだ来ない!ということにも焦っていましたが、「クライアントさんも忙しいんだから何日か間があく事もあるよね~」と返信に対しての焦りも少し減りました。

焦りに気をつけるようになると、仕事の内容を見返す余裕もできました。

今よりも焦りまくっていた頃は「もらえる仕事はなんでもしないと!」と前のめりになりすぎて、好まない仕事も無理してやっていた状況でした。うつやパニック障害を持っている自分には、かなり辛かったと思います。

「絶対に締め切りに対して焦らない」なんてことは、無理です。でも焦りと自分の距離を置くよう気をつけることはできるんじゃないだろうか?

「あ、今焦っているな」と気づいたら、その事象から少し自分を遠ざけてみようと思います。

頓服を飲んだり、コーヒーを飲んだり、その日は休みにしてみたり。「間に合えばいい」ということを忘れずに、焦っている自分をちょっと落ち着かせる努力をする。

現在は、その努力に前向きに取り組んでいる最中です。

実を言うと、今日もすごく焦ってしまい…クライアントさんからのメールを待つのがもどかしく、何十回もメールチェックをしてイライラしていました。

必死でメールチェックをしているその最中、「あ、また焦っている」と現状を認めて、いったんパソコンの電源を落として、コーヒーを淹れて友達とLINEをして、気になっていた海外ドラマの1話めを見て…

焦りから距離を置いたらいつの間にかメールも来ていて、いつもよりは落ち着いて返信できたかな?という感じ。「あのまま焦りを認めなければ、何千回とメールチェックをしていたな」と、しみじみ思います。

焦りまくる性分はなかなか変えられず、おそらく今後も締め切りには焦るはず。

でもちょっとだけ焦りに抵抗するために“気をつけること”を決めたら、仕事以外のことにも気が向き始めたような。

このまま少し焦りと距離をとりつつ、うまく仕事ができるようになるといいなあと希望をこめながら…ゆるく自分が焦らない仕事のペースを見つけていけるよう、深呼吸してみます!

フリーランスのWEBライター。父親からの虐待を受けて育ち、パニック障害・鬱・不眠などの精神疾患があり手帳3級所持。現在はワンオペ育児をしながら、在宅ワーク中。23年一緒に暮らした猫を看取ってからは3人暮らし。母親業と仕事と家事でいつも疲労困憊。パンを焼いたりミシンを使ったり、手仕事が好き。「障害がありながら母として働く」ことの現実を綴っていきたい。

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