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統合失調症の私が旦那さんにお願いしている病気への配慮

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2022.6.4

私は統合失調症を患っています。病気で困ることも多いですが、旦那さんからの温かなサポートを受けながら日々を楽しく生活しています。今回は、旦那さんにお願いしている病気への配慮や大事にしていることについてお伝えしたいと思います。

執筆:大井 南 minami.o

こんにちは。Webライターをやっています、大井南です。

突然ですが、私は統合失調症を患っています。病気のため、思考がまとまらなかったり、一つのことに集中して周りが見えなくなり、家事ができなくなったりと日々困ることも多いですが、旦那さんからの温かなサポートを受けながら日々を楽しく生活しています。

今回は旦那さんにお願いしている病気への配慮や大事にしていることについてお伝えしたいと思います。


ごちゃごちゃになってしまいがちな考えをまとめるお手伝い

先ほどお伝えしたように、統合失調症は思考をまとめるのが難しくなってしまう病気です。自分の頭の中がごちゃごちゃに混ぜられたような感覚になってしまい、「自分が今どういう状況に置かれているのか」がわからなくなります。

そのため、現状の整理整頓や優先順位をつけることができずに混乱してしまうことが多いです。そんな状態に陥ってしまった時には、旦那さんに思考の整理のお手伝いをお願いしています。

旦那さんは「今、私が置かれている状況はこうじゃないかな?」と整理をしてくれ、「今はこれが大事じゃないかな?」と優先順位をつけてくれます。

旦那さんは決して「次はこうしろ」とは言いません。私が自分で考えるプロセスを大事にしてくれています。段階をきちんと踏んでくれることにより、私も焦らずに落ち着いて物事を考えることができ、とてもありがたく思います。

他にもボードゲームのアイデアをまとめることも手伝ってくれます。私の趣味はボードゲームで、市販のゲームで遊ぶだけでなく、自分でもボードゲームを作っています。

漠然と「こんなゲームを作りたい」というイメージがあり、思いついたことをノートなどに書き出すのですが、そのイメージを「どうやったら、形にできるか」の具体的な手順に落とし込んだり、段取りを組んだりすることは苦手です。

そんな時、旦那さんは私の要求をくみ取って、道筋を整理してくれて、ゴールにたどりつけるように手伝ってくれます。

そのお陰で自作のボードゲームを形にすることもできました。そのボードゲームを遊んでくれた方から「面白かったよ」と感想をいただくこともでき、ボードゲーム作りのモチベーションも高まっています。

実は今も、新作を作っている途中です。毎日、もっと面白くするにはどうしたら良いか旦那さんと話し合いを進めています。その時間はとても充実したもので、仕事で少し疲れた日にもリフレッシュになります。

確認作業を大事にする

次に大事にしていることは「お互いの認識が合っているかどうかをきちんと言葉にして確認すること」です。

病気の症状もあるとは思うのですが、私は思い込みが激しく、勘違いしてしまうことが多いのです。そのため、仕事では誤解されたり、トラブルを引き起こしたりしてしまいました。

旦那さんは思い込みの激しい私への配慮として、お互いの認識が合っているか確認することを、とても大事にしてくれました。お互いの認識がズレたまま放っておくと、小さなズレがどんどん大きくなってしまいかねません。溝が深まると、新しいトラブルを引き起こすこともあります。

旦那さんがしてくれている配慮は以下の3つです。

  • 難しい言葉は使わずに、分かりやすい言葉に落とし込む
  • 数字で表せることは数字で表す
  • お願いする時は「いい感じ」など抽象的な言葉を使わない

この配慮のお陰で旦那さんとは良いコミュニケーションが取れています。私も旦那さんの普段の言動をまねて、この3点を意識しています。

他にも、私は主語を明確にするように気を付けています。もともと私は「このくらい言わなくても相手もわかるだろう。」と、主語を抜いてしまう癖がありました。

しかし、この癖は旦那さんに「直した方が良い」と提案されました。暗黙の了解からズレが発生する可能性は高いと旦那さんはわかっていたのでしょう。

この3つのポイントと主語を抜かないことを意識することにより、今のお仕事はスムーズにいっています。

細やかな声かけ

私は一つの物事に集中すると周りが見えなくなってしまう傾向があります。作業を始めるとそれにのめり込んでしまい、気が付いたら日が暮れていたことが何度もありました。

そのため、料理、洗濯、掃除などの家事のサポートを旦那さんにお願いしています。

自分の作業をいつまでも延々とやってしまうので、「お昼ご飯食べる?」など声かけをしてもらうことにより、今がお昼の時間だと気が付けるのです。

旦那さんが出社している時などは、声をかけてくれる人がいないので、自分で管理するしかありません。

たとえば、ミーティングの予定があるときでも、他の作業をしだすと過度に集中してしまい、ミーティングのことが頭から抜けてしまいます。そこで、ディスプレイに付箋をペタペタと貼り、自分一人でも気が付くように工夫をしています。

1人の時間も大切に

日頃から、旦那さんには色々な配慮をお願いしていますが、ありがたいことに嫌な顔一つせずにやってくれています。

しかし、旦那さんも疲れている時や1人になりたいこともあると思います。そういうときには、「ここからはお互いの時間」と決めるようにしています。

以前は、お互いにコミュニケーションが取りやすいようにと、机を向かい合わせにして同じ部屋で作業をしていました。楽しくはあるのですが、メリハリがなくなってだらだらと過ごしてしまい、お互いに良くない結果となりました。

その反省を踏まえて、作業エリアを別々の部屋に設けました。作業はそれぞれの部屋で行い、ご飯を食べるときやボードゲームをするときは一緒の部屋で過ごすなどの工夫をしました。メリハリをつけることによって、作業の集中力がアップしたのです。

障害があるなしに関わらず、良い関係を続けるには、こうした一緒に過ごして二人で共有するところと、一人になる空間や時間を設けるところのメリハリが大事だと強く実感しています。


まとめ

旦那さんにお願いしている病気への配慮や大事にしていることについてお話ししました。こうして記事にまとめることにより、日ごろの旦那さんのサポートのありがたみを再確認することができ、改めて感謝の思いでいっぱいです。

旦那さんに支えられ、安心してwebライターのお仕事ができていること。
趣味のボードゲームをわいわい一緒に楽しめていること。

まだまだ感謝していることはいっぱいありますが、私が私らしく日々を楽しむことが一番の恩返しだと思っています。

今後も、旦那さんへの感謝の思いを忘れずに、日々を過ごしていきたいと思います。

統合失調症のwebライター。得意ジャンルはアニメ・漫画。ボードゲームが大好きで、ただいま自作のボードゲームを制作中。

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