マルチタスクが苦手な私が仕事に音楽を持ち込んでみた
1 1
2022.9.1
適度な刺激がないと勉強や仕事のモチベーションを保ち続けるのはなかなか難しい。とはいえ、私はマルチタスクが苦手なので何かをしながら仕事をするのは難しい。今回は、やる気が出ないときの対策として音楽を聞いてみた。
執筆:月尾 いる
私はマルチタスクが苦手で、1つのことにしか集中できない特性がある。それにも関わらず、学生時代に「ラジオを聴きながら勉強したらオシャレかも! 」と思い立ったことは数知れない。
当然、音楽ばかりに集中してしまい、勉強なんて1ミリも手につかないのだが、大事なことほどすぐに忘れてしまう人間なので、何度も同じことをやらかしていた。
そもそも、学問にオシャレを求めている時点で真面目に勉強する気なんてさらさらなかったのだろうな、とも思う。
とはいえ、適度な刺激がないと勉強や仕事のモチベーションを保ち続けるのはなかなか難しいし、眠剤を飲んで眠った次の日には途中で眠くなったりやる気が出なかったりして困るケースがわりとあるのだ。
音楽と仕事の相性は悪いから他の方法を探そうかな?
そう思っていた矢先、音楽に関する研究をしている大学の存在を知った。
2011年に「好きな音楽を聴くと脳内のドーパミンが大量に分泌されて気分が良くなる※1」という研究を行ったカナダ・マギル大学研究チームの見解について。
ドーパミンは高揚感と興奮をもたらす脳内物質。お金をもらうことや好きなものを食べることなど何かを得たり、達成したりするときに分泌される。ドーパミンはやる気の源でもある。
つまり、この研究によると、イマイチやる気が出ないときに好きな音楽を聞いて気分を上げてから仕事や勉強などを頑張るのは理にかなっているのだ。
カナダで最も歴史のある名門校のマギル大学が言うことなのだから間違いないだろうと、ネームバリューだけで無条件に信頼してしまった権威に弱い私は、「音楽は仕事に持ち込まない」という考えを早くも捨ててスピッツの曲を仕事に活かせる方法を考え始めた。
私は在宅ワーカーなので好きなときに曲を聴けるという利点がある。
だが、仕事が手につかなくなってしまえば本末転倒なので、朝や眠気が襲ってくる昼休み中などに時間を限定して音楽を聴くことにした。まだ始めて日は浅いが、以前よりも頭がリフレッシュされてやる気が出てくるように感じている。
気分を高めるスピッツの曲は、前回の記事で紹介した『幻のドラゴン』でも良いのだが、
今回は新しく、『けもの道』を紹介したい。
軽快で爽やかなこの曲の歌詞は、”東京の日の出すごいキレイだなあ きのうの濁りもどこへやら”から始まり、最後に”フレ フレ フレ……”と背中を押してくれる。「日の出」というワードから連想できるが、朝に聴くのがおすすめだ。
”あきらめないで それは未来へ
かすかに残るけもの道
すべての意味を 作り始める
あまりに青い空の下”
個人的な感想だが、スピッツにしては珍しく直接的な応援ソングの歌詞になっていると感じる。
朝はあれこれ考えたくないので、斜に構えて歌詞の裏の意味を考えたりせずに済みそうだ。
余談だがライブでマサムネさんが「けもの道」を歌うときは、「東京の日の出」を開催地区に合わせて「大阪の日の出」や「横浜の日の出」に変えてくれる。
それが、ファンにとってはめちゃくちゃ嬉しい。
コロナ禍で長らくライブに行けていないが、大好きなスピッツを聴くことで仕事の眠気にも打ち勝ちつつ気分を上げることにも成功したので、みなさんも好きな曲で試してみてほしい。
(※1)好きな音楽にワクワクする原因はドーパミン、カナダ研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News https://www.afpbb.com/articles/-/2782051