自分の障がいは職場で人に打ち明けられる?
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2022.10.8
皆さんは職場の人に自分の障がいを打ち明ける時に工夫していることはありますか?障がい者雇用であれば、とても悩ましい問題です。今回はどのような人になら障がいを打ち明けられるのか、どのように打ち明けるのか、整理してみました。
執筆:光丘 月乃 t.mitsuoka
こんにちは、光丘月乃です。
突然ですが、皆さんは職場の人に自分の障がいを打ち明ける時に工夫していることはありますか?障がい者雇用であれば、とても悩ましい問題ですよね。
私の場合、前の職場でASDを打ち明けていましたが、ずっと誤解されたままでした。
そんな苦い経験から、今のアルバイト先では自律神経失調症は打ち明けていません。幸いにも「あなた障がいあるの?」と聞かれたこともありません。
「クローズ就労の職場では障がいを打ち明けられないよ」と個人的には思いますが、中には言わざるを得ない状況の方もいるでしょう。
今回は、「自らの障がいを職場の人に打ち明けるか?」という問題について考えていきます。
少しでも、お役に立てれば幸いです。
自らの障がいをあらかじめ伝えられる人
以前の職場の話になりますが、現場の役職者の皆さんにはASDについて伝えていました。役職者さんたちはそれなりに(ASDを)理解はしていましたが、会社の最高責任者(以下:社長)は「いつ病気治るの?」「病気を言い訳にするなよ」というぐらい理解がなく、仕事をガンガン振られて具合が悪くなって退職に至りました。
今思うと、前の職場の役職者さん達がどれだけありがたい存在だったか…。社長の監視下になければ、私の障がいも理解してくれてましたし、秘密厳守で相談にも乗ってくれていました。私が住んでいる地元の地域性もあって、皆さん本当に心優しい人ばかりでした。
「ASDに限らず、自律神経失調症や他の障がいもそうではないか?」と思ってます。
ちょっとした体調の変化が起こりやすいので、それをあらかじめ相談できる人がいれば、すごく心が落ち着きます。ただし、秘密をしっかり守ってくれる人に話すことをおすすめします。
とてもおしゃべりな人やどうしても近寄りがたい雰囲気な人には、打ち上げずに淡々と仕事に必要な連絡だけをしています。ちなみに、現在の職場にはおしゃべりな年配女性が多いので気を付けています(笑)。
どのように相手に伝えたらいいか?
伝え方は、非常に悩ましい部分です。
前の職場での経験もあり、現在のアルバイト先の人にはずっとASDと自律神経失調症のことは伝えないでおこうと私自身は思っています。
また前の職場でのお話に戻ります。
本当に伝えにくい話があったときには、お世話になっていた障がい者支援センターのスタッフさんに助けてもらったこともありました。
自分の口で伝えるのにどうしても不安がある場合は、支援センターを通じて説明してもらうと後々職場で困りにくかったです。困った時に電話をすると対応してくれましたし、支援センターのスタッフさんには何度もお世話になりました。
かといって、お忙しいスタッフさんをいつも呼ぶわけにはいきません。
普段職場で口頭で伝えにくいことがあったら、メモ書きで伝えたり、社内メールで宛先限定のメールを送ったり、ちょっとした工夫も必要です。
「申し訳ありませんが、少し具合が悪いです」
「お願いされている仕事は、少し遅くなってしまいます」
こんな形で書いて、メッセージを伝えたい人の席に裏返しのメモ書きを置いていました。
私はもともと話があまり得意な方ではないので、家族にも伝えにくいことは伝言メモやメッセージアプリを使って伝えています。
怖がらずに打ち明けていい
「障がいだって知られたら冷たい目で見られる…」
「周りに気を使わせてしまうかも」
私も以前は、そんな考えがありました。
大切なのは、職場の人への事前説明と(伝えることを)極度に恐れない姿勢だと思います。
前の職場での反省点として、「事前に障がいへの説明が足りなかったこともあるかな」と感じています。しかし社長はパワハラ上司でも有名だったので、ASDがどんな障がいであるかを忘れていただけかもしれませんが…。
しかし、勇気を出して障がいを伝えている人もいます。
自分の口から言うのが少し怖いなら、障がい者の専門機関(支援センター、就労移行支援事業所など)のスタッフさんに助け舟を呼んでみましょう。豊富な知識と経験をもとに、丁寧に障がいについてお話しをしてくださいます。
自分の働きやすい環境を作っていくには、自分自身のちょっとした勇気と工夫が必要なんだなと思います。
まずは、職場で一番話しやすい人に話してみてもいいでしょう。
自分なりに働きやすい環境を考えていこう
一般社会の中で「自分はこういう障がいがある」とオープンに話すには、誰しもが勇気を必要とすると思います。精神疾患ともなれば、尚更打ち明けるのを恐れる気持ちが強いでしょう。
昔よりは精神障がいや知的障がいについて話しやすくはなりましたが、まだどこかで障がいを打ち明けるのをためらっている人もいます。まだまだ、完全に偏見がなくなったとは言い切れないのが辛い現実です。
どんな障がいがあっても、皆が社会に生きる一員として少しでも生きやすくなる世の中になってほしいなと願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。