カミングアウトしやすい職場ってどんな職場?
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2022.10.27
前回、「自分の障がいは職場で人に打ち明けられるか?」をテーマに執筆させていただきました。今回は、私の経験をもとにカミングアウトしやすい職場について考えていきたいと思います。
執筆:光丘 月乃 t.mitsuoka
こんにちは、光丘月乃です。
前回の記事で、「自分の障がいは職場で人に打ち明けられるか?」をテーマに執筆させていただきました。
前回はどのような人であれば自分のことを打ち明けられるかなど「人」に焦点をあてていましたが、今回は「職場環境」の側面から考えていきたいと思います。
障がいを抱えている方のみならず、セクシャルマイノリティ(LGBTQ)の方やご家庭の事情が複雑な方など、生活している背景について打ち明けづらい職場環境にいると感じる方は多いのではないでしょうか。
生活の大半を職場で過ごす社会人にとって、職場環境は非常に大切な要素です。
私の経験をもとに、カミングアウトをしやすい職場について考えていきたいと思います。
社員だれでも相談できる環境が整っている
現在の職場には、本社の専用窓口へ通じる相談ダイヤルが用意されています。利用したことはないのですが、掲示内容を見ている限りだとハラスメント対応も可能と記載がありました。
入社初日に相談ダイヤルのポスターを見て、少し安心しました。今の職場では障がいがあることは打ち明けていませんが、「もし何かあったら相談ダイヤルを利用するのもありかな」と思います。
あとは、普段仕事をしている中で皆がしっかりと話ができている環境が大切だと感じます。
私自身、自律神経失調症とASD、さらにはHSPも併せ持っているので
「この人、咳払いばかりしているから機嫌悪そう。話しかけづらい。」
「みんなバタバタしていて余裕がなさそうだ。」
と、人の様子に敏感になってしまいます。
仕事をする上で緊張感は大切ですが、あまりにも緊張感が強すぎてピリピリした環境だと、とてもじゃありませんが自分の事情を話すことははばかられます。
適度に挨拶や雑談をしてコミュニケーションを図っていたり、ある程度心の余裕を持ちながら働く人が多かったりする職場環境ならば、打ち明けやすいかなと考えています。
さまざまな立場の人が働いている
学校を卒業して就職した会社で一生懸命に働き続けている方や、転職をしてキャリアアップを目指す方などは、とても素晴らしいですし見習いたいと思っています。
一方で、私のように障がいがありながらも働いている方や複雑な家庭事情を抱えながらも日々必死に働く方もいます。働いている人の数だけ、働き方に違いがあるのです。
さまざまな立場の人がいる職場であれば、いざという時に助け合いができますしお互いの事情についても話がしやすくなります。
最初に働いた職場で、病気がちなお子さんのいる女性スタッフのシフトを何度か皆で交代しながら入れていた経験があります。
私自身も、体調を崩した時に他のスタッフさんが代理でシフトに入ってくれたことがあり、今でも感謝しています。
お互いの事情について理解し、協力し合える環境も大切だと思います。
風通しの良い環境
前述したように、「ピリピリとした職場環境では打ち明けにくいな」と感じています。
風通しの良さは、障がいの有無を問わず働く人全てにとって大切です。
風通しの良さとは、何を指すのでしょうか?
イメージできるのは、下記のようなシチュエーションです。
- 上司や部下など、立場に関係なく一人一人の仕事ぶりについて褒め合っている。
- 「おはようございます」「お疲れ様」など、普段の挨拶も大事にする。
- 人の陰口・悪口・プライバシーに関わる話題などをペラペラと話している人がいない(そんな人がいても関わらない)
これらを踏まえると、風通しの良い環境とは皆が何でも話しやすい環境であると考えます。
困ったら専門家に相談しよう
職場環境について悩みがあれば、専門家の方に相談するのがおすすめです。
支援センターのスタッフさんやカウンセラーの方に相談すれば、どんな職場環境なら働きやすいかが見えてきます。
必要に応じて、支援センターのスタッフさんが職場に障がいの説明や必要な配慮についてお話してくれることもあります。
障がい者専門の相談ダイヤルやチャットサービスもあるので、そちらも利用してみても良いアドバイスがもらえますよ。
まとめ
障がいを打ち明けられる職場環境作りは、非常に難しい課題ではありますが将来的にはとても重要になるでしょう。
私は現在の職場では障がいを打ち明けてはいませんが、「(職場の人に気さくな人が多いので)打ち明けやすい環境なのかな?」とは思っています。それでも、他のスタッフさんと同じ目線で働きたい気持ちが強いので敢えて打ち明けないつもりでいます。
障がいを持つ皆さん一人一人が、働きやすい職場環境に巡り合うことを祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。