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障害をサポートするグッズにおしゃれ要素は必要?

「自分好みの洋服やグッズを選びたい」という障害者の本音

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2022.12.5

もっと心がワクワクするようなグッズが、たくさんあってもいいのに…。
障害者手帳のカバーを検索するたび、いつもそう思う。

私の障害は、一生付き合っていかなければならないもの。だからこそ、持病と明るく向き合えるような、障害にまつわるグッズが多く登場してほしい。

執筆:古川 諭香 Yuka Furukawa

障害者グッズの味気なさにがっかり…

自分が障害者であることを表す、障害者手帳と福祉医療費受給証。それを見ると、心が自然に暗くなる。

万が一のことが、出先であるといけないため、通院時だけでなく、外出時はいつも持ち歩かなければならない、2つの証明書。それは、私にとって重りのように感じられた。

けれど、ある時、ふと思った。もし、自分が好きなデザインのカバーで持ち歩くことができたら、目にした時や提示する時にこみ上げてくる、どんより感が軽減するのではないか、と。

そこで、ネットを使って必死に、障害者手帳カバーや福祉医療費受給証ケースを探した。でも、検索ではじき出されるのは、無難なデザインのものばかり。

ハンドメイドサイトにはおしゃれなデザインのものが少しあったが、自分が好きな猫をモチーフにしたものは見当たらなかった。

スマホやカードなど、同じく日常的に持ち歩く物は、多種多様なデザインのケースがあるのに、障害に関するものはシンプルでないといけないと思われているかのように、味気ないものばかり。

結局、今も2つの重りを持ち歩かなければならない苦痛を消すことはできていない。

「障害×おしゃれ」は持病の捉え方を変えることもある

障害は、おしゃれから遠いところにあるように思う。例えば、身体障害者の方に向けた洋服は、どうしても機能面が重視されるため、当事者は自分らしいファッションを楽しめないもどかしさに悩まされることも少なくないと聞く。

近年では、そうした風潮を変えようと奮闘する人たちが登場しているが、まだまだ十分ではなく、周囲から批判の声があがることもある。

障害者が好きな服を着たり、自分好みの障害者グッズを持てたりすることは、健常者の方にはささいなことのように思えるかもしれない。だが、当事者たちにとっては、障害の受け止め方が変わることもあるほど、意味のあることだ。

「障害×おしゃれ」というと軽率に聞こえるかもしれないが、到底ワクワクできないことにこそ、ワクワクできる要素を取り入れると、心が少し楽になり、持病とも向き合いやすくなるのではないかと、私は思う。

いつか、健常者がごく普通にオンラインショップで好きなデザインの洋服を選ぶように、障害者も自分の好みにあった服を楽しみながら選べるのが当たり前な社会になってほしい。

そして、障害者手帳カバーや福祉医療費受給証ケースなど、障害にまつわるグッズも「選ぶのが大変」と嬉しい悲鳴をあげられるほど、豊富なデザインが溢れるようになってほしいと、心から思う。

猫の下僕のフリーライター。愛玩動物飼養管理士などの資格を活かしながら大手出版社が運営するウェブメディアにて猫に関する記事を執筆。共著作は『バズにゃん』。書籍レビューや生きづらさに関する記事も執筆しており、自身も生きづらさを感じてきたからこそ、知人と「合同会社Break Room」を設立。生きづらさを抱える人の支援を行っている。

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