普通の人の「大丈夫」と病気を持っている人の「大丈夫」は違う話
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2023.3.20
こんにちは。私は発達障害(ASD)とうつ病などの二次障害を持っている、webライターのタカツキといいます。
今回は私の経験から普通の人の「大丈夫」と病気を持っている人の「大丈夫」は同じ言葉でも使い方が違うと感じたお話と、病気の人に向けて対処法を書かせていただこうと思います。
よろしくお願いします。
執筆:タカツキミドリ
現在の日本では健康な状態の人が普通(大多数)とされています。
ちょっと風邪をひくことはあっても、数日眠れば元の健康な状態に戻る。社会ではそういった認識が一般的ではないでしょうか。
それに対して障害や病気を持っていると、何日も体の調子が悪く、波があり一度元気になってもまたすぐ体調が悪くなるという人も多いでしょう。
私は発達障害に加えうつ病やパニック障害・感覚過敏なども持っており、一年の中で健康な状態で過ごせる日の方が少ないくらいです。
普段から健康な人と、私のような精神疾患を持つ人を観察していると「大丈夫」という言葉の使い方がだいぶ違うと感じるときがあります。
健康な人が「大丈夫」と言うときは本当に大丈夫なときが多いですが、精神疾患を持っている人の「大丈夫」は大丈夫じゃないことがほとんどです。
特に周りに気を遣ってしまうタイプの人は、自分のせいで周りの動きを止めてしまうと考えて、本当は調子が悪くても大丈夫と返事をしてしまいます。
「大丈夫?」と聞かれて「大丈夫じゃない」と言えるなら、最初から精神疾患になっていないとすら思います。
健康な人は言葉通りに「この人は大丈夫なんだ」ととらえます。後になって調子が悪かったと伝えると「なんで言ってくれなかったの?」とトラブルになることもあるでしょう。
では精神疾患を持っている人はどうすればいいのかというと、トラブルになってしまってもいいから「大丈夫じゃない」と伝える訓練をしたほうがいいと思います。
「大丈夫じゃない」と言うのは勇気が必要です。自分ができないことを伝えるのはつらいものです。しかし「このくらいなら自分が我慢すればいい」の積み重ねが病気を招いている原因かもしれません。
人にSOSを出すのは悪いことじゃないと思います。SOSの対応は人によって様々です。ひどく責めてくる人も中にはいます。
でも「よく言ってくれた」と言ってくれる人も絶対にいます。
SOSは人を変えて何度も言ってください。もし伝えて怒られたら別の人に言いましょう。上司がだめなら同僚、先輩、親や友達。大切なのは自分のSOSを知ってもらって、いち早く休みを取ることです。
ポイントはみんながわかる表現を使うことです。「頭がふらふらしてモヤモヤする」と言うよりも「気分が悪い」と言うだけで体調不良という意味は伝わります。正確に伝えようとしなくても大丈夫です。
一緒に働いている人は普段のあなたの働きぶりを見ています。真面目に頑張るあなたが相談してきたら、全員が全員冷たい態度をとることは少ないと思います。
【まとめ】
人に助けを求めることにもっと慣れてもいいと思います。健康な人は精神疾患を持っている人が思っている以上に、人に助けを求める回数が多いです。そしてお互い様という感覚があります。
周りに言わせると私もまだまだSOSを伝えるのが下手らしいので、一緒に練習してゆっくりうまくなっていきましょう。