HSPでうつの私が、調子の悪いときにやらないようにしている3つのこと
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2023.4.1
前回はHSPでうつ症状のある私が「調子が悪いときにしていること 」を3つご紹介させてもらった。今回は「調子が悪いときにおすすめできないこと」をご紹介していこうと思う。
執筆:月尾 いる
調子が悪いときにおすすめできない3つのこと
「調子が悪いときほどストレス発散できるツールを持とう! 」
この言葉を聞くたびに私は「そんなものはない」と、横山光輝版三国志の関羽みたいな顔になる。だが、そんな顔をしているだけでは残念ながら何も解決しない。
前回はHSPでうつ症状のある私が「調子が悪いときにしていること 」を3つご紹介させてもらった。
今回は「調子が悪いときにおすすめできないこと」をご紹介していこうと思う。
1. ダラダラ仕事をする
社会人は調子が悪くても仕事を休めない日が多いと思う。体調が悪い日はダラダラしたくなるが、私の経験上それはおすすめできない。しんどい上にいつまで経っても仕事が終わらず、体調不良に追い打ちをかけることが多いのだ。
必要以上に焦ったり緊張感を持ったりする必要はないけれど、「何時までにここまでは終わらそう」とゴールを設定することが大切だ。
当たり前に聞こえてしまうかもしれないが、優先順位の高い仕事から終わらせていくことも重要だ。
優先順位が低く、やらなくても良いことやこだわらなくてもいいところは、「やらない」という選択肢をときにはもつように心がけたい。私を含めて発達障害の人は特性上こだわりが強いケースが多く仕事も細部までこだわってしまいがちだが、体調不良のとき全てが完成する前に燃え尽きてしまう可能性もあるからだ。
2.夜更かし
これは個人的に「1番あかんやつ」だと思っている。ほどほどの夜更かしならまだしも、一睡もできなかった日はメンタルがえらいことになった経験しかない。
米カリフォルニア大学の研究でもたった1日の徹夜だけで不安レベルが前日の30%も増加したという研究もあり、近年では慢性的な睡眠不足が続く状態を「睡眠負債」が蓄積しているともいうそうだ。
睡眠負債が溜まると自律神経が乱れて心身の不調やさまざまな病気にかかるリスクが向上したり、日中の眠気による事故やミスなどを誘発したりするので非常に危険な状態に陥る可能性が高い。
私は何かと調子を崩しがちな3月から5月は普段よりも睡眠に気を配るようにしている。
3.SNSやネット掲示板を見過ぎる
ちょっとした空き時間があったときなど、気分転換にSNSやネットの掲示板を利用する人も多いだろう。興味を惹かれる投稿も多くよく私も時間を忘れてのめり込んでしまうが、この2つは心無い言葉が飛び交いやすい場所でもある。
昨今では「SNS疲れ」という言葉も浸透しており、酷い場合はSNSでの誹謗中傷が原因で命を絶ってしまったというニュースもある。SNSは悪い面ばかりではないけれど、精神的に調子が悪いときに長時間見ることはおすすめできない。
私自身は誰かに反応されるのが怖いので、SNSも掲示板も投稿はせずに見ることの方が多いが、それでも疲弊してしまう。また、ネットでの会話は対面での会話よりも温度差を大きく感じるため、調子が悪いときほどSNSや掲示板を見ること自体を控えるようにしている。
「何もしない」という選択肢を
最後は実例ではなく、映画から得た「考え方」をご紹介しよう。ディズニー映画の『プーと大人になった僕』に「“何もしない”は、最高の何かにつながるんだ」というセリフが出てくる。
現実的に「何もしない」ことは無理だと思うので、もしかするとこの台詞は「最高のコンディションに戻したければ、時には自分のしたくないことを放棄することがあってもいい」と言いたいのかもしれない。
みなさんも、調子が悪いときにコンディションを戻そうと躍起になったり誰かのリフレッシュの方法をマネしたりしてかえって疲れてしまった経験はないだろうか?ちなみに、私はある。
とくに春は環境が変わる人もいるはずだ。別れや出会いが多く、それが体調不良やメンタル面に大きく影響してしまいがちだが、憂鬱な春だからこそ感情やタスクも思い切って手放してみるのもありだと思う。
別れや出会いがあるのは、何も人だけではないと思う。自分の感情やタスクを整理することで、気持ちも新たに生まれ変わるかもしれないからだ。