ADHDの遅刻対策を徹底解説してみた!
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2021.4.19
ADHDの特性の中でも、特に困っている人が多いのが「遅刻」ではないでしょうか?
遅刻したくないと思っていてもなぜか遅刻してしまい、時間にルーズなわけではないのに、だらしないという印象を持たれてしまいがちです。そこで今回は、ADHD当事者であるぴーちゃんが実際に実践している遅刻対策について徹底解説していこうと思います!
執筆:ぴーちゃん
遅刻の原因を追究しよう。
遅刻対策をするにあたって、まず最初の壁は「原因の把握が難しい」という点だと考えています。
第三者からみると原因は明らかなケースもありますが、なにより当事者自身は特性の影響で脳内が常に目まぐるしく動いているので、根本的な原因を見つけ出すことが難しいのです。
すると結果的に「なぜかいつも遅刻してしまう」という感覚になってしまいます。
発達障害による遅刻の原因は人それぞれですが、一般的には大まかに
・眠れない、寝付けないなどの睡眠障害
・朝の支度が間に合わない(時間がかかる)
・時間計算が苦手
ということが上げられます。
発達障害を持つ人は二次障害でうつ病を併発するケースも非常に多いので、その影響で睡眠障害が出てしまったり、無意識にケータイを触りつづけてしまいなかなか寝付けないことなどがあります。
また、朝の支度では注意や集中が散漫になってしまい忘れ物をしてしまったり、別のことをやり始めて遅刻してしまったり、というパターンも非常に多いのではないでしょうか。
さらには、時間計算が苦手な特性を持つ人の場合は、逆算して家を出る時間や電車に乗る時間などを割り出すことが苦手です。
間に合うように支度して外出することが難しいので、早く起きてもなぜか遅刻してしまうことも少なくはありません。
遅刻の原因がわからなくて困っている方は、まず上記のことを視野にいれて考えてみるとわかりやすいかもしれません。
大体の理由がわかっているだけでもかなり対策しやすくなりますよ!
遅刻の原因と対策:ぴーちゃんの場合
次にADHD当事者である私、ぴーちゃんが実践している遅刻対策を解説していこうと思います。
私自身、学生の頃から遅刻グセがなかなか治らず、社会人になっても遅刻で叱られることがたくさんありました。
私の遅刻の原因は主に、
・着ていく服を決めるのに時間がかかりすぎる
・持ち物準備にばたついてしまい、忘れ物を取るため駅と自宅を何往復もする
・時間を計算することが苦手で、出発時刻を見誤る
という3つでした。
この時点でわかることは、すべて前日の準備をしっかりすることで防げるものがほとんどということです。
私が「遅刻対策でもっとも大切なのは前日の準備」とSNSで何度も話しているのは、このためです。
寝る前に明日着ていく洋服をすべて決めて、(メイクをする場合はコスメまで決めておくと当日とっても楽です)カバンに必要なものを詰めておく。
これをするだけで、朝起きてから準備する工程がほとんどなくなり、サッと外に出れるようになります。
また、どうしても起きるのが億劫というときは、カーテンを開けるなどして朝の日光が部屋に入るようにすると比較的起きやすくなる場合があります。
これらを実践してから、圧倒的に遅刻の回数が減り、気持ちよく仕事ができるようになりました。
今回は、ADHDの遅刻対策について解説しましたがいかがでしたでしょうか?
なかなか遅刻が治らないと自分を責めてしまいがちですが、原因と自分に合った解決策を見つけ出せるといいですね!
Text by
ぴーちゃん
1997年生まれ。Webメディア・パレットーク所属のイラストレーター。主にTwitterでADHDや発達障害について4枚の漫画やイラストでわかりやすく紹介しています。ADHDとうつでサバイブしてきた自叙伝 『ぴーちゃんは人間じゃない?』 書籍発売中
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