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Must・Wantで仕事を切り分け、仕事の成果と自分の評価を手に入れよう!

2021.4.10

障害者雇用で働くなかで、安心して働くために、継続して働くために重要なことはなんでしょうか。会社や職場で評価される、周囲から選ばれるメンバーになるための仕事術。今回はMust・Wantで仕事を切り分けることの効果と大切さです。

執筆:佐々木 一成 Kazunari Sasaki

Must・Wantとは?

仕事の優先順位をつける際に、Must・Wantという切り分けの方法があります。

Mustとは、やらなければならないこと。
Wantとは、やりたいこと。

例えば、今日予定されている仕事に対して、やらなければならない仕事はなにか、やりたい仕事はなにか、と考えます。

すると、今日着手する仕事としなくてよい仕事が明らかになり、仕事に取り掛かる順番が見えてきます。

Mustの仕事は、期限が迫っている、日々のルーチン(毎日やるべきこと)、仕事の関係者が多い、重要だと想定できる、といった特徴をもつ仕事です。

Wantの仕事は、Mustの仕事以外で、意欲や興味があるものです。時間があればやろうと思っていること、業務改善やマニュアル修正、スキルアップにつながることなどが挙げられるでしょう。

この2つの切り口から、一日の仕事の優先順位を見いだすことができます。



部署内での自身の評価を高めるMust・Wantの仕事とは?

ここまでは自分の仕事の優先順位をつけるためのMust・Wantでしたが、これを部署や職場という領域に広げてみると、また違う世界が見えてきます。

部署内でのMustの仕事は、自身のものと変わりません。主語が部署に変わるだけです。部署としてやらなければならない仕事はなにか。

ただ、部署全体の仕事を見渡すので、例えば、メンバーが休んだ際の業務ヘルプや部署全体で急遽取り組まなくてはならないことなど、緊急なスポット業務に近いものです。

そこで大切なのは、Wantの仕事です。部署のWantの仕事には2種類あります。

1つ目は、Must同様、主語が部署に変わるだけのものです。

部署全体の業務改善やマニュアル修正、生産性向上など、組織力を強めるためのアプローチです。

今、やらなければならない理由はないけれど、いつかやらなければならないことです。ひとりではできないことが多いですが、効果も大きなものになります。

2つ目は、主語を上司や先輩など同僚に変えるものです。

上司や先輩がやりたいけどなかなか着手できない仕事を引き継ぐものです。これは自分に任される仕事や役割を増やすきっかけとなります。感謝や好評価が集まり、自身の評価が上向きます。

どちらも普段の自分の仕事から一歩踏み出してチャレンジする仕事であり、本来の自分の仕事ではありません。

たとえ失敗しても、大きく評価を損なうことはなく、むしろチャレンジが称えられます。

この「部署の誰かがやりたいと考えているけれど、着手できていない」仕事に手を挙げられると、働く中での存在感が増すのです。



職場の助け合いの精神の延長線

自分の仕事に追われていると、部署のWantの仕事は一番遠い存在です。

あまりに忙しい状況にあると、なぜ部署のWantの仕事に誰も着手しないのか、上司や先輩の仕事ではないのかと感じるかもしれません。

しかし、上司や先輩には自分とは違う役割があり、忙しいタイミングもストレスも違います。

部署全体で信頼関係を築きながら、障害配慮に代表されるようなサポートを受けているならば、その助け合いの精神を自分も部署の一員として行動に移さなくてはなりません。

いい意味での「自分は自分、他人は他人」を意識し、自分が今、何をすればよいのか考えることが大切です。

部署のWantの仕事に手を挙げ、自分の役割として推進することが、自身の評価につながり、安定した仕事環境に導いてくれます。

ぜひ、探してみてください。

ただ、自分の思い込みで動くのはリスクが高いので、必ず周囲に相談し、先走らずに、周りを見渡して、進めていきましょう。

1985年生まれ。生きづらさを焦点に当てたコラムサイト「プラスハンディキャップ」の編集長。
生まれつき両足と右手が不自由な義足ユーザー。年間数十校の学校講演、企業セミナーの登壇、障害者雇用コンサルティング、障害者のキャリア支援などを行う。東京2020パラリンピック、シッティングバレーボール日本代表。

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