憧れの先輩から、自分の理想の働き方について考えてみた
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2021.8.15
皆さんには、憧れの先輩や将来こうなりたいという理想はありますか?自分の障がいやワークライフバランスを考えると、最適な働き方があるのではないでしょうか。今回の記事では、私の憧れの先輩を紹介しながら、理想の働き方について探っていこうと思います。
執筆:榎本 佑紀 Yuki Enomoto
おしゃれで優しい当事者の先輩
私の憧れの方は私が現在働いているNPO法人で理事をなさっている下肢障がいの女性です。膝関節に人工関節を入れながら生活されています。
また、ご自身でも企業向けのコンサルティング会社を経営されています。そして、小学生のお嬢さんがいらっしゃるワーキングマザーでもあります。
私が彼女に初めて出会ったのは、社会人2年目に入る春のこと。杖をついている彼女は、とてもおしゃれで今どきの女性という感じでした。
小中高、そして大学と普通級に通ってきた私にとって初めての当事者の先輩。「こんなきれいな人と、活動できるのか…」と楽しみになったのを覚えています。
それから一緒に取材に出かけたり、イベントの準備をみんなで行ったり、飲み会で恋バナをしたり…と様々な場面でお世話になっています。
様々な人が働きやすくなるために
先ほども触れましたが、彼女はご自身で会社を経営されています。この話を最初に聞いたときは「障がいがあっても、経営者として活動できるんだ!」と驚きました。
企業に勤めている場合は、自分の障がい特性を会社側に伝える必要があり、様々な面で配慮してもらう必要があります。
しかし、彼女の働き方を見ていて「自分で会社を立ち上げてしまえば、ある程度、自分のペースで仕事を行えるのかもしれない。」と気づかされました。
この考えが広がっていけば、障がい者だけではなく、子育て中のお母さんたちなど様々な方たちも働きやすくなる可能性があるのではないでしょうか。
とはいえ、全ての人たちが経営者になれるわけではありません。そこで「テレワークをもっと普及させる」という方法を提案したいと思います。
去年からのコロナ渦により、広まってきたテレワーク。自宅にいながら、仕事ができれば、家事や育児との両立もしやすくなると思います。自分の体調に合わせて仕事もしやすくなるので、出勤時より生産性があがるかもしれません。
そして「テレワークの普及」は、障がいのある人たちにとってより働きやすくなる工夫と言えるでしょう。
例えば、下肢障がいの私はラッシュアワーの満員電車内で人混みに押されて怪我をしてしまうかもしれません。ですが、自宅で仕事をしていればケガをする確率も減る事でしょう。
そして、思うように外出することが難しい重度障がいの方もテレワークであれば、今よりも仕事の幅が広がるのではないでしょうか?
最後に
今回は理想の先輩から、自分の働き方を見直してみました。
「働く」というと、ついつい就職活動をして採用された後に、会社員として勤務することをイメージしてしまいます。ただ、それは仕事のうちの一つの方法に過ぎなかったのかもしれません。
私はNPO法人の理事をしている女性を見て「障がいがあっても経営者として働くことが出来る」と知りました。障がいがあると、結婚や子どもを持つことも難しそうだと感じている方も多いかもしれませんが、家事と子育てを両立も可能なのだと生き方で示してくれました。
私も、自分の障がいやワークライフバランスを考えながら、最適な仕事の仕方を考えたいと思います。
Text by
Yuki Enomoto
榎本 佑紀
Co-Co Life☆女子部所属。出生時のトラブルにより脳性まひとなり、不随意運動や構音障害の障がい特性を持つ。就労継続支援事業A型でWEBライターを経験し、現在はNPO法人での事務をしながらライターとして誌面の制作も行っている。ライター歴は5年目。趣味は音楽鑑賞/読書/食べること