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健常者の中に突然障害者の私が入って仕事をしたら違和感を覚えた~ギャップを乗り越えた方法~

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2021.10.12

高校卒業後、就職先が決定。夢だった社会人生活がスタートしましたが、健常者の中で働くことに違和感を覚え、どのように捉えていくか悩みました。今回は健常者の世界に飛び込んだ私が違和感を乗り越えた方法をまとめます。

執筆:佐々木 美紅 Miku Sasaki

入社一年目

入社一年目は、健常者の中に入って働くことに違和感を覚えていました。仕事をしていても、昼休憩の食堂に行っても、周りには歩ける人ばかり。まるで異世界に来たような気持ちに…。

会社には車いすで働いている先輩もいて、通路を通りやすくしてくれていました。その先輩は周りの人に協力を得ながら仕事をしていました。

しかし、私は周りの人とコミュニケーションを取ることがすごく苦手で、自分から声をかけることがなかなかできませんでした。

小学校1年生から高校3年生まで病院で生活をしていた私は、友達と寝食をともにして家族のように一緒に過ごしていました。その影響からか、全く知らない人たちとどのように関わっていいのか、わかりませんでした。障害のある・なしではなく、環境の影響が大きいかもしれません。

職場の同期には「同期だからこそ仲良くしなければ…」と思い切って自分からプライベートの携帯電話の連絡先を聞いたのですが、「ちょっと早すぎませんか?」と苦笑いされてしまった思い出があります。

その時の私は「障害者の私と友達になりたくないのかな」とマイナス思考に陥っていました。



転職をきっかけに

転職したコールセンターで働き始めるころには、周囲とのコミュニケーションをとることにも少しずつ慣れてきて、自分のできることとできないことを周りの人に伝えられるようになっていました。

また、誰かと仲良くなる時には「自分が障害者だから他の人とは違うんだ」とあまり考えないように意識しました。同期入社の社員には積極的に話しかけ、共通の趣味を見つけるなど、仲良くなれるように心がけていました。

自分から心を開くことによって、相手も笑顔で接してくれるようになりました。コールセンターでは車いすで出入りがしやすい席を用意してくれるといった配慮をしてくれました 。

自分の障害を知ってもらうことで、より積極的になれた

3つ目の職場となった旅行会社は、多様性を尊重してくれる会社でした。上司が積極的にコミュニケーションを取ってくれたおかげで、私は「自分が障害者として働いている」という意識をほとんど感じない日常を送っていました。

障害がある社員同士で集まってディスカッションをさせてもらい、モチベーションが上がったこともいい影響を与えてくれたのだと思います。その際、障害を持った社員の指導者として一緒に働いている人も参加していました。

また、一緒に食事に出かけてくれたり、パソコン教室に入って資格を取ってくれたりと、仕事中だけではなく、プライベートでも上司や同僚は私のことを気にかけてくれました。



まとめ

こうして過去を振り返ってみると、障害者であるとか健常者であるというのは周りがどう思っているかではなく、 自分の心の問題なのではないかと感じています。私の考え方や心が変わったことで周りの人との接し方にも変化がありました。

会社として障害者枠で採用はしているけれど「障害者ということは関係ないのだ」と伝えてくれることによって、 障害をいい意味で気にすることなく、働けるようになるのではないかなと思います。

脊髄性筋委縮症のため、電動車椅子。コミュニティFMラジオで番組を担当。十三年務めた旅行会社で、通勤とテレワークを経験。障害者の就労、恋愛、結婚、アルコール依存症の母と過ごした日々などを、発信。体は動かないが世界とつながりたい。NHK障害福祉賞優秀賞。ライターとして執筆にも力を入れている。

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