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SLE患者が体験したコロナ自宅療養のリアル

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2023.4.17

先日、私ごとではありますが、新型コロナウイルスに感染してしまいました。

SLE患者として、流行が確認できた時点から外出を控えたりこまめに消毒をするなど、対策をおこなってきていましたが、流行の勢いに負けての感染。SLEは免疫系の疾患であることからワクチン接種をおこなっておらず、免疫抑制剤を飲んでいる中での感染でした。

不安と戦いながらも療養し、何とか完治まで至ったわたしの体験談をここに記しておきたいと思います。
同じ病気の方や、免疫系の疾患をお持ちの方の参考になれば幸いです。

※個人の一例のため、必ずしも軽症だとは限りません。あくまで、軽症の際の症状・療養生活の参考としてお読みいただければと思います。

執筆:xu

***編集部より***
新型コロナウイルスの症状については個人差があります。
このコラムは、あくまでもライター個人の経験に基づくお話です。
****************

1日目

発症前日より、同居している彼の体調がすぐれず、微熱からどんどん体温が上がっていたので休ませていましたが、わたしは特に異常はありませんでした。

彼がダウンする中、わたしは油断して昼間にゲームをしていましたが、夕方になるにつれてだんだん身体が痛く、怠くなっていったため体温を測ったところ、なんと微熱が。

彼が発熱し、わたしも発熱していることから、彼のご家族のご厚意で病院に連れていってもらったところ、陽性が確認されました。日頃から感染対策を念入りにおこなっていたつもりだったので、大変ショックでした。

驚いたのが、指定難病の患者なのに自宅療養でいいということ。

免疫抑制剤を飲んでいますので、「重症化のリスクがあるのでは?」と少し怖かったです。万が一の時に救急車を呼ぶ勇気もないですし……。

主治医にも確認の電話をしましたが、自宅療養で良いとのこと。不安がありましたが、主治医がいいと言うならいいのでしょう。

症状としては、喉の違和感もありましたが、ちょっとおなかを下していたぐらいなのでへっちゃら。微熱には慣れています。

でも、地獄はまだ始まったばかりでした。

2日目

2日目の朝は、さすがに悪寒と怠さで起き上がることができず、熱を測ると久しぶりの高熱を出していました。

この日はひたすら寝ていたのであまり覚えていませんが、これもまた彼のご家族のご厚意でたくさん食料の支援をしてくれたので、おかゆやゼリー・アイスやOS1などのおかげで食には困りませんでした。

一番つらかったのはこの日の夜です。

背中と腰の痛みで眠れず、熱は測っていませんが多分この時が高熱のマックスで汗びっしょり。こんなに長いと感じた夜は久しぶりでした。

この日たくさん寝て高熱を出し切ったおかげで、症状は快方に向かっていきます。

3日目

長い夜があけて、彼も同じく苦しく眠れない夜を過ごしたからか、すぐに起きて一緒に朝ごはんを食べました。

少し身体を動かしてみると、背中と腰の痛みは幾分かマシになっています。喉も痛みましたが、唾も呑み込めないほどではありません。食欲もだいぶ出てきました。

熱はすっかり下がり、家事をして少し片付けもできる程度まで回復しましたが、あまり調子に乗って動くとぶり返してしまうので、家事をある程度片付けてから横になりました。

実はこの日は通院日だったのですが、病院に相談の上、父が代理受診し薬を届けてくれました。

ここからは、肺炎が怖くて結構ビクビクしていました。息苦しさも感じています。

4日目

熱も下がったし、在宅なので仕事をしようと思いましたが、なんとめまいがひどい。意識が飛びそうな感じのよくあるめまいでしたが、とにかくその時のわたしは肺炎と急変が怖くて仕方ありませんでした。

ぶり返してもいけないので、また横になって身体を休めることに。

体調としては、咳がちょっと出るのと、鼻水も出ていました。

昼間あんまり寝ると夜寝れなくなってしまうので、横になったまま彼と一緒に見たいと思っていたアニメを見ました。

5日目

おおむね回復したので、仕事に復帰。彼は咳がつらそうで微熱が続いていました。

わたしは咳が出るようになってちょっとやっかいですが、大体治ったかな、という感じです。

ちなみに、パルスオキシメーターを自分で買いました。酸素量は100%、心拍も70〜80程度と正常です。

これで動悸や息苦しさは心因性、あるいは一時中止した免疫抑制剤を再開した影響かな〜と思います。

終わりに

解熱し自宅療養期間が終わってからしばらくは、喉の違和感や咳・頭がぼんやりするような感覚がしていましたが、発症から2週間もするとすっかり良くなりました。

個人的には、咳が長引いたのが結構辛かったです。

SLEでコロナにかかって、最初はどうなることかと思いましたが、何とか生き延びることができて安心しています。

病気やお医者さんによって診断はさまざまです。どうか感染対策を万全にしていただき、万が一かかってしまった際も適切な治療を受けられることを願っています。

Text by
xu twitter note homepage

1998年生まれ。17歳の時に全身性エリテマトーデスを発症、22歳の時に線維筋痛症を併発した。高校卒業後は広告代理店でライターとして勤務し、その後フリーのライターとして独立。
趣味はゲームをすること。noteではコラム未満の病気の話やエッセイなどを執筆している。

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